3児パパの記録

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異常な殺人者たちの気持ちが出ている?伊坂幸太郎著「グラスホッパー」

伊坂幸太郎著「グラスホッパー」を読みました。平成19年に文庫化されたようで、その電子書籍版を読みました。

殺人者たちの物語

主な登場人物は殺し屋の蝉、自殺屋の鯨、押し屋の偽家族、いわゆる悪徳商会の寺原、劇団、そして復習を計画する鈴木。人を死に至らすことに疑問や悩みを持つもの、持たないもの、仕事と割り切るもの。様々な人間模様の中で、殺人者たちの気持ちが表現されます。その気持ちはあっさりしていて、殺人に対する罪悪感はすくない。でも、複雑な人間の心も垣間見せている。

未来は神様のレシピで決まる

これは同著「オーデュボンの祈り」で案山子(カカシ)がしゃべっていたこと。自殺屋の鯨に自殺させられる田中が「未来は〜」と言ってます。伊坂作品の面白味の一つで、過去の作品を物語の一部に使用しています。ファンとしては「お?どっかに出てきたセリフだな」と思う。
それにしても、未来は神様のレシピで決まるなんて、ロマンがあります。

世界から自由になるには、携帯電話を切ればいい。

蝉の言葉。これはカッコいい。世の中は携帯電話で溢れかえって、逸何時も縛られてる感覚は、私にもあります。便利だから使うけど、縛られたくはない。カッコいいセリフでした。
グラスホッパー (角川文庫)

グラスホッパー (角川文庫)