3児パパの記録

書評、ガジェット、サックス、子育て等、日々思う事を書きます

陽気なギャングの言葉は重い。

銀行強盗を働くギャング達の言葉。伊坂作品に登場する人物の言葉は味があります。チャップリンの言葉をいんようして「人生はクローズアップで見ると悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇だ」なんてセリフが普通に出てきます。個性豊かな陽気なギャングたち。強盗は悪い、という雰囲気はほとんどない。伊坂作品に通じることは、人物表現、人間の魅力が溢れている。悪い人も良い人も、人間をしっかり描いている。

情景の説明も秀逸。「エレベーターが上昇する、空気が蒸発していくような感覚」って、なんとなくイメージはできますが、素人には書けない言葉だと思いました。