3児パパの記録

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佐藤優著「読書の技法」での速読術の難しさについて。

表紙には
誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門
と書かれてますが、とんでもない。「超入門」ではなく「超難しいけど、やってみると必ず知識を得るだろう」というバイブル本だと思います。

著者は月平均300冊、多い月は500冊以上も読書する凄腕読書マン。1冊を5分で読む超速読と、30分で読む速読を使いこなして、幅広い知識の獲得に傾注しています。

速読するためには基礎知識が無いと速読できない、基礎知識を得るためには熟読しか身につかない、従って基礎知識が無いと速読できない。重要なことは知識の断片ではなく、自分の知識を用いて現実の出来事を説明できるようになること、と書かれています。まあ、ごもっとも。適当な知識しかない私にとっては手痛い話です。基礎知識が大切ということはわかっている、でも今までサボって生きてきたから、基礎知識なんてものはほとんどない。いたたたた。。

熟読の要諦は同じ本を3回読むことだそうです。その上で、
  • 読書ノートを作ること。30分かけて補強作業する。
ということが大切だそうです。私はこの作業を復習のことだと位置づけしました。受験勉強した際は、予習復習で学習効果がまるで違うことを経験していますので、このあたりの話は理解できます。またその他にも

  • 歴史を勉強することの意義は、その知識を現在に結びつけて、有効に活用すること。
  • すべての勉強の基礎は読解力。読解力の勉強は現代文が最適。
ということが書かれてます。

結論を書くと、簡単に知識を得るためには熟読による基礎知識の獲得が最低限必要であること。基礎知識があれば手順に従って超速読または普通の速読ができる、という話でした。

本の途中は、基礎知識の話が多く、大変勉強になりました。ただし、相当ボリュームのある話なので、支持不支持は分かれそうです。

読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門

読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門