3児パパの記録

書評、ガジェット、サックス、子育て等、日々思う事を書きます

伊坂幸太郎著「チルドレン」は子供時代のヒーローがいる。

伊坂幸太郎著「チルドレン」を読みました。2年に渡って小説現代で掲載された5本の物語をまとめた本。物語毎にナレーターはかわり、年代もかわりますが、登場人物は同じ。ヒーローを思わせる陣内がカッコよかった。


以下引用は陣内の言葉です。子供による非行は、集団になると更に歪むのだそうで。陣内曰く、
「子供のことをチャイルドというけれど、複数になるとチャイルズじゃなくて、チルドレンだろ。別物になるんだよ」
とは、なるほどなあと。モノの言い方は様々だなあと思う。

視覚障害を持つ永瀬が、知らない人から「がんばって」と情けっぽくお金を渡されたとき、陣内は、
「関係ないっつうの。ずるいじゃねえか」
というあたり。おー、かっこいい。こんな言葉を当たり前のように言える人は少ないと思う。
子供の非行についても、
「そもそも、大人が恰好よければ、子供はぐれねえんだよ」
という。かっこいい。普通の人はなかなか言えないセリフです。


そのほか、メモした言葉。
援交は抵抗ある。パートタイム性行為、商業的セックスのほうが的を射ている
おもしろいこと書くなあと思う。小説家の視点、描き方は、私のような凡人とはだいぶちがうなあと思う。